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[No.463-1]蜜の味

No.463-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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「ねぇ、この花、知ってる?」

友人が目の前の赤い花を指差す。

「名前は知らないけど、学校とかに咲いてた記憶がある」
「・・・うふふ、学校ねぇ~」

どうやら、ど真ん中に玉を投げ込んでしまったらしい。

「この花の蜜なんだけど」
「・・・みつって、あの?」
「そう!甘いって知ってた?」

一般的に、蜜は甘いものだと思う。

「その花はどうか知らないけど、普通甘いでしょ・・・」
「・・・と言うか、何で甘いって知ってるわけ?」

聞き返した割には、答えの予想は付いている。

「だって、吸ってたんだもん!」
「あっ、やっぱり・・・」

ところで、この会話の着地点はどこになるのだろう。

「で、それが?」
「たくさん吸うとそれなりに、満腹感があるんだよね」

男性と昔話しているなら、まだわかる。
男子なら、いかにもしそうな行動だからだ。

「別に、食べる物がなかったわけじゃないからね」
「そうじゃなくて・・・一応、当時女子だったわけじゃん」

(No.463-2へ続く)

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