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[No.462-1]ありがとう

No.462-1   [No.07-1]せいじゅうろう

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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それを受け取り、そそくさとカバンにしまい込む。
今月はそんなことが2回あった。

「出張した時の定番になったな」

出張先で、ご当地リラックマを物色する。
あくまでも“ついで”なため、物色先はいつも駅の売店になる。

「お陰でずいぶん、にぎやかになったやん」

大の大人が、リラックマを手に取り・・・。
冷静に考えれば、ちょっとキモイ。

「今でも緊張するけどな」

売り手は多分、何も気にしていないと思う。
趣味だろうが誰かへのプレゼントだろうが関係ない。

「うちが店員なら気になるわぁ~」
「えっ~!?そう言うなよ」

そうだと、ますます買い難くなる。

「冗談やん!逆に嬉しくなる」
「嬉しい?」
「だって、せいじゅうろうを買ってくれはる人やから」

売り上げがあがったから嬉しいのではない。
純粋に買ってくれた行為に対しての嬉しさだろう。

「それに、せいじゅうろうも喜んでるし」
「こいつもか!?」

思わず顔を覗きこんだ。

(No.462-2へ続く)

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