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[No.461-1]見覚えのある電車

No.461-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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(ギリ間に合ったぁ~!)

思わず声に出そうになった。
今まさに、背中越しにドアが閉まったからだ。

(あれ?この電車・・・)

おかしな表現だが、見覚えのある電車だ。
アナウンスだけを聞いて、とりあえず電車に飛び乗った。
それが偶然にも・・・

「この電車で行ったっけなぁ」

もう、電車は動き出している。
多少の独り言も電車の音で、十分掻き消されている。

意図的にこの電車を避けていたわけではない。
別の路線もあったため、それでこと足りていた。

今回この電車に乗ったのは偶然の産物だ。
まず、本来乗る予定であった電車に乗り遅れた。
その時、直近に発車する電車のアナウンスが流れた。
何も考えず、ただその電車に飛び乗った。

(それが、この電車なんだもん)

偶然とは言いながら、神秘的な力を感じずには居られない。
・・・と言うより、そうあって欲しいと願っている。
何かの力によって、その電車に導かれたのだと。

(No.461-2へ続く)

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