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[No.460-1]かばんに手紙

No.460-1

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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いわゆる“タンスの肥やし”を作りたくない。
だから、時々、不要なものをまとめて捨てることがある。

(・・・ん?何か入っている)

一応、捨てる前には隅々までチェックする。

「あっ、これ・・・」

思いもよらなかったものが出てきた。

「・・・手紙?」
「正確にはメッセージカードかな」

2、3行のメッセージがそこには書かれていた。

「内容はともかく、なんでカバンの中なの?」
「一言で言えば、隠してた」
「見つからないように?」
「あぁ」

こう答えると、次に聞かれる内容は予想できる。

「誰に・・・だろ?」

顔にそう書いてある。

「前の彼女に隠してた、一緒に住んでたし」
「・・・それは知ってるけど、じゃぁ・・・」
「それは違う」

別に浮気相手のメッセージカードじゃない。
ただ、あらぬ疑いを掛けられないように伏せていたのは事実だ。   

「相手はただの女友達」
「仲が良かったのは否定しないけど」

捨てるわけにもいかず、部屋に置いておくわけにもいかず・・・。

「その時、使っていたカバンに目立たないポケットがあって」

(No.460-2へ続く)

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