[No.459-1]空が無い
No.459-1
登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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(ふぅー・・・)
「ため息なんて珍しいわね?」
「えっ・・・声出てた!?」
「ううん、そんな行動に見えたから」
それは否定できない。
声には出さなくとも、確かに肩で大きく息をした。
「悩みごと?」
「どうだろう・・・」
具体的な悩みや心配事があるわけではない。
仕事、恋愛・・・そこそこ順調だ。
「よく分かんないんだけど」
漠然としたも脱力感がある。
でも、特別気分が沈んでいるわけでもない。
「夏バテ・・・にはまだ早いか」
「そうね、確かに急に暑くはなってきたけど」
時々、こんな時がある。
「そうね、あるんじゃない?誰しもそんなとき」
いわゆるマリッジ・ブルーに似ている。
本来、幸せな時期に、あることないこと考えてしまう。
言い知れぬ不安・・・
「なにも考えず、ボケっとしたら?」
「・・・けど、あまり期待できない」
できれば、澄んだ青空の下で、ボケっとしたい。
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