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[No.456-1]ちらし配り

No.456-1

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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「・・・ったく、うざいよな」

毎日のこととわかっていながら、つい口に出てしまう。
うざい対象は、このチラシだ。
それが郵便受けの中に大量に入っている。

「めんどうなんだよな」

帰宅したら、郵便受けを見る。
僕だけではなく、大勢がきっとそう感じているだろう。

「そんなにめんどうかな?」
「見ることが・・・じゃないぞ」

めんどうなのは一緒に入っているチラシだ。
チラシしか入っていない日も結構多い。

「間違って、郵便物を捨てたこともあったし」

ゴミ箱の中のゴミを捨てる時に、たまたま視界に入った。
それでことなきを得た。

「確かに見分けがつかないものも多いよね」
「それに大量に入ってるだろ?」

チラシの間に紛れ込んでいることも多い。

「ガサッ!といっぺんに捨てられたら・・・」

それなら、そんなにめんどうに感じない。

「そうね、配ってくれる人には悪いけど」
「・・・そうだ!」
「配ってくれる人と言えば・・・」

たまに、チラシを入れているその瞬間に居合わせることがある。
それを入れる側、そして捨てる側・・・。
何とも言えない空気を感じる。

(No.456-2へ続く)

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