[No.455-2]ネオンカラー
No.455-2
「僕もまだ若かったから」
決して流行を追ったつもりはなかったが、結果的にそうなった。
それに、それが似合う年齢でもあった。
「へぇ~そうなんだ」
「今でも覚えてる、その服」
服の種類はどう言えばわからない。
上はタンクトップ風で、下は何らかの生地のズボンだ。
色は・・・。
「上下共に、ペパーミントグリーンだった」
「わぁ!それは目立つね」
その服を着て、彼女と海へ出掛けた。
「・・・微妙?」
「今、思い返すと微妙・・・かな」
周りもそんな感じだったから、僕だけ突出していたわけではない。
ただ、彼女はどう思っていたのだろう・・・。
当時は考えたこともなかった。
「やっぱり、微妙だったのかな?」
「どうだろう・・・」
「良く言えば、彼女もネオンカラーだったかもしれないよ」
「・・・彼女はそんな色じゃなかったけど?」
彼女の服の色もなんとなく記憶がある。
少なくてもネオンカラーではないことは確かだ。
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