[No.450-2]ハトのフン
No.450-2
「ほら、SF映画とかであるじゃない?」
「ほんの少し先の未来が見えたりするやつ」
確かそんな映画があった・・・はずだ。
「その時は、ほんと当たる!って感じたのよね」
ハトが私の近くを飛び回ることなんて、よくあることだ。
けど、今まで一度もそんな気配を感じたことはない。
「理屈では説明できないけど、あるんじゃない?そんなこと」
「やけにあっさり、同調するじゃない?」
この手の話にはあまり興味を示さない同僚だ。
「珍しいわね・・・同じような経験があるとか?」
「そうね・・・なくもない」
この流れは、聞けと言うことだろうか?
「でも、ハトのアレの話じゃないわよ」
ランチ中ということもあって、さっきから言葉を選んでいる。
「じゃぁ、どんな?」
「そのうち、わかるわよ」
それから1週間後、その答えを知ることになった。
目の前で、お酒に酔った同僚が延々と失恋話を続けている。
「見えたのは失恋?それともこのお酒の席?」
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