[No.440-1]居場所
No.440-1 [No.07-1]せいじゅうろう
登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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「せいじゅうろう、知らん?」
スマホに変えてから、せいじゅうろうをぶら下げられなくなった。
仕方なく、今は菜緒(なお)に預けてある。
「えっ!失くした・・・じゃなくて、また消えたの!?」
せいじゅうろうを、“もの”として扱うと怒られる。
ただ、あからさまに人間扱いする必要もない。
「そやねん!またおらんようになったんや」
「前は、カバンのポケットに居ただろ?」
前もこんなことがあった。
その時は、カバンの中の小さなポケットに居た。
俺がそこに入れて、そのまま忘れてしまったのが真実だが・・・。
「今回は俺じゃないぞ」
「しばらく前から預けてるからな」
スマホに変えてから普段は菜緒に預けている。
本来なら、預ける必要なんてまるでない。
単なるストラップなんだから・・・。
「そやかてなぁ、どこに行ってしもうたんやろ・・・」
言葉の割には、そんなに困っているようには感じない。
・・・いつもの通り、きっと何かある。
(さて・・・問題はどこに隠しているか、だな)
あるいは、どのように発見されるのか・・・と言っても同じだ。
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