[No.437-2]LED
No.437-2
「確かに懐中電灯ならそうはいかないわね」
「じ・・・」
「してないわよ、私は」
その言葉に、突っ込むタイミングを逸した。
「電球は光が拡散するでしょ」
「だから、一か所に集中しない」
・・・と言われても、正しいのか正しくないのか分からない。
「あなたは、どっち?」
「えっ!何が?」
「電球かLEDか、ってこと」
「意味わかんない!」
・・・とかなんとか言いながらも友人の言いたいことは分かっている。
ただ、この場合、単純にどっちが優れている・・・ということではない。
「そうね、私はLEDかな?」
「・・・かもね」
「結構、一途なとこ、あるから」
いつの間にか、話が変わってきた。
けど、電球とLEDを擬人化するとは、さすが友人、ユーモアがある。
「じゃぁ、あなたは?」
「私?わたしは電球だよ」
拡散・・・広がる・・・ついにはこんな連想をしてみた。
「八方美人?」
「よく分かったわね!」
それよりも体形の方が、その答えのように思えなくもない。
(No.437完)
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