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[No.437-1]LED

No.437-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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「知ってた?」
「・・・知らない」
「まだ、何も言ってなぃ!!」

友人と会話すると、さながら永年連れ添った夫婦漫才のようになる。

「そうだっけ?」
「まったく、もう・・・」
「で、なに?」
「LEDの光ってさ、案外遠くまで届くんだよ!知ってた?」
「・・・知らない」

話が元に戻った。
・・・と言うより、戻してしまった。

「この前、たまたま夜景を撮ろうとしてたらね」

最近、ガラケーからスマホに買い替えた。
しばらく買い替えない内に、随分と機能も性能も進化していた。

「LEDの光が、かなり先にある道路標識に反射して・・・」

カメラを向ける度に、その標識が光る。
もともと、標識にはそんな狙いもあるのかもしれない。

「珍しいことなの?」
「だって、懐中電灯なら、こうは行かないよ」
「なんでそう言い切れるのよ?」
「それは・・・」

実験しました・・・とは恥ずかしくて言えない。

「どうせ、実験でもしたんでしょ?」

さすが、永年連れ添っているだけはある。

(No.437-2へ続く)

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