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[No.431-1]みゆき通り

No.431-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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「えっ!同じ姫路出身!?」

1年ほど前から仕事関係である人と知り合いになった。
不思議なほど、すぐ友達になった。

「全然、知らなかった」
「お互い改めて言う機会もなかったもんね」

極端な方言や訛りがない。
それが逆に“どこの人”か分り難くしている。
おまけに仕事柄、標準語を使わなくてはならない。

「そう言えば・・・あの部長もそうなのよ?」

思わぬ名前が出た。

「へぇ~そうなんだ~」

案外、居ないようで居る。

「なんだが親近感がわいちゃうな」

違う部署のため、話したことは数える程度しかない。
でも、今はもう気持ちの上で知り合いになった。

「そう言えば学校の帰り、よく商店街に寄り道してたっけな」
「・・・商店街?」
「それって、もしかして・・・みゆき通り?」

知り合いのビックリした顔がその答えのようだった。

「卒業以来、他人からその名前聞いたの初めてよ」

地元では有名な、駅前から姫路城に伸びている商店街だ。

(No.431-2へ続く)

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