[No.431-1]みゆき通り
No.431-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
-----------------------------
「えっ!同じ姫路出身!?」
1年ほど前から仕事関係である人と知り合いになった。
不思議なほど、すぐ友達になった。
「全然、知らなかった」
「お互い改めて言う機会もなかったもんね」
極端な方言や訛りがない。
それが逆に“どこの人”か分り難くしている。
おまけに仕事柄、標準語を使わなくてはならない。
「そう言えば・・・あの部長もそうなのよ?」
思わぬ名前が出た。
「へぇ~そうなんだ~」
案外、居ないようで居る。
「なんだが親近感がわいちゃうな」
違う部署のため、話したことは数える程度しかない。
でも、今はもう気持ちの上で知り合いになった。
「そう言えば学校の帰り、よく商店街に寄り道してたっけな」
「・・・商店街?」
「それって、もしかして・・・みゆき通り?」
知り合いのビックリした顔がその答えのようだった。
「卒業以来、他人からその名前聞いたの初めてよ」
地元では有名な、駅前から姫路城に伸びている商店街だ。
| 固定リンク | 0
「(018)小説No.426~450」カテゴリの記事
- [No.450-2]ハトのフン(2013.05.12)
- [No.450-1]ハトのフン(2013.05.11)
- [No.449-2]制服(2013.05.08)
- [No.449-1]制服(2013.05.07)
- [No.448-2]悩んでいても腹は減る(2013.04.27)
コメント