[No.430-1]君は何番目なの?
No.430-1
登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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「君は、何番目なの?」
一瞬、私の声に反応したが、そのまま草むらの中に消えて行った。
「へぇ~、兄弟・・・姉妹かもしれないけど他にも居たんだ?」
「見たいね」
最初に見掛けて以来、頻繁に出逢うようになった。
そしてある日、白い子猫を引き連れた一行に出逢った。
「親ネコの後を追っていたわ」
「例の白いネコ?」
「確信はないけど、多分そうだと思う」
親ネコを先頭に、白い三匹の子猫が続いた。
「当時は足取りもおぼつかなかったな」
でも、日を追うごとに成長が見てとれた。
気付けば、体は親ネコと変わらないまでに成長していた。
ただ・・・。
「ただ?」
「今は一匹だけで行動してるみたい」
どうやら親離れしたようだった。
「三匹とも白いから、誰が誰かわからないけど」
今見ているのが、AなのかBなのかCなのか・・・。
もちろん、全部Aかもしれない。
「兄弟で言うなら、長男、次男、三男ってことね」
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