[No.433-1]3つの願い事
No.433-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
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実家からやや離れた所に、とある神社がある。
有名でもないが、正月にでもなれば、そこそこ初詣の客で賑わう。
「中校生の頃だったかなぁ・・・」
小さい頃から、毎年訪れていたのは変わりなかった。
ただ、ある年、あえて願い事をしたのを覚えている。
「当然、聞いていいよね?」
「うん、そのつもりで話している」
願い事は、3つあった。
「3つ?少ないわね・・・」
他に願い事がなかったこともあるだろう。
加えて、子供心に遠慮したのも、また事実だった。
「あまり多いと、聞き入れてもらえなくなるでしょ?」
「そう?私なんか、いくつでも願い事するわよ」
でも、結果的にこれが良い方向へと進んだ。
「・・・ということは!」
「そう!叶ったんだよね、3つとも」
それぞれ時間は掛かったものの、願い事は叶った。
「じゃぁ、順に聞いていこうかな」
ひとつ目は、欲しかったものが買えた。
正確には買ってもらえた・・・となるが。
「自転車、欲しかったんだ」
小学生の時は、かなり駄々をこねても買ってもらえなかった。
それが、驚くほどあっさり買ってもらえた。
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