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[No.411-2]交錯する季節

No.411-2

「まぁ・・・分らなくもない話だけど」

ただ、明らかに面倒そうな顔をしている。
だから何なんだ・・・という話をしているのも事実だろうから。

「で、結論としては?」

それを見透かされたような彼の発言だった。

「それだけよ・・・いつも勘違いしているという、お話・・・」
「いつも?」
「そうね、ここ数年、今時期になるとこんな話してる」

単に記憶力が悪いだけなのか、何か思い込みがあるのか・・・。
いずれにせよ、だからと言って何か問題があるわけでもない。

「別に迷惑は掛けてないでしょ?」
「そうだな、迷惑は掛けてないけど」
「・・・けど、なによ」

今度は明らかに何か言いたそう顔をしている。

「・・・言えば?」
「言っていいのか?」
「・・・えっ!」

真剣な彼の表情に、一瞬、たじろいでしまった。

「びっくりするじゃない、もぉ!」
「だって、“言え”と言っただろ?」

話が堂々巡りしそうな雰囲気が出てきた。

「去年は聞いてないからな」
「来年も聞かせろよ」
「何をよ?」

そう言い終えてから気付いた。

「そうね・・・あなた次第じゃない?」

来年も再来年も勘違いした話を彼としたい。
No411
(No.411完)
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