[No.410-1]スニーカー
No.410-1
登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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「なに、怪訝な顔して・・・」
友人が声を掛けてきた。
「えっ!そんな顔してる?」
「何度も首をかしげているわよ」
新しいスニーカーを買いに来た。
今まで履いていたスニーカーが痛んできたからだ。
「なにか気に入らないわけ?」
そうとも言えるし、そうとも言えない。
「足のサイズなんだけど」
一回り小さくなっている。
今までずっと24cmだったのに、23cmがピタリとくる。
「そんなのメーカーによって、多少は違うんじゃない?」
確かに同じサイズの靴でも履き心地は違う。
ただ、それはあくまでもフィット感であって、サイズではない。
「大きくなるよりはいいんじゃないの?」
「まぁ・・・場所によってはそうでもないけど」
そう言うと、私の胸をジッと見る。
「こっちは成長中なの!」
「冗談よ・・・で、小さくなったらなにか不便でも?」
別に不便ではない。
それに、なにか困ったことがあるわけでもない。
「だったら、いいじゃない」
でも、何だろう・・・首をかしげたくなる、この気持ちは・・・。
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