[No.404-1]暗証番号
No.404-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
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「・・・何番だと思う?」
「わかるわけないでしょ!!」
他人に容易に推測されるなら、暗証番号とは言えない。
それは百も承知している。
「だってぇ~たくさんあるんだもん!」
世の中、暗証番号で溢れている。
加えてネット社会だ。
ログインIDだの、ログインパスワードだの、きりがない。
「たかが4桁じゃない?」
「でも、自分の生年月日は使えないし」
適当に4桁を選ぶわけにはいかない。
それこそ忘れてしまえば、二度と思い出すことはないからだ
「今まではどんな数字使・・・って、いえるわけないか?」
「構わないわよ、ひとつは私書箱の数字を使ってる」
「・・・ししょばこ?」
中学生の頃に、とあるラジオ番組をよく聞いていた。
私書箱とは、その番組へのハガキの送り先だ。
「私書箱もビックリだけど、ラジオってことも驚いたわ」
「意外に面白いのよ!」
へたなテレビ番組よりもずっとおもしろい。
それに受験勉強しながらでは、テレビを見るわけにもいかない。
「正論のような何か違うような・・・」
「まぁ、まぁ、それはそれとして!」
そのラジオ番組の私書箱の数字を今でも使っている。
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