[No.399-1]幼い恋
No.399-1
登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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改めて振り返り、ふと気付いたことがあった。
彼女とはコミュニティサイトを通じて知り合いになった。
住んでいる所もそう遠くはない。
それから、数ヵ月後に彼女と会うことになった。
「雰囲気違うやろ?」
「・・・あ、う、うん」
彼女の第一声だった。
既に電話やメールで自己紹介済みで、気心は知れている。
だから、とりわけ改まることはない。
「ちょっとダイエットしたねん」
確かに以前見た写メでは、ふっくら感はあった。
それでも、ダイエットが必要なほどではない。
「そ、そうなんだぁ」
単純にダイエットの効果を誉めるわけにはいかない。
以前のふっくら感を強調することになり兼ねないからだ。
「こんなうちでも、かまへん?」
「もちろんだよ!」
それこそ、逆なら大変だ。
それに、写真の修正だって今なら容易にできる。
プリクラに至っては、その“盛り”ようと言ったら・・・。
「それにな、うちほとんど化粧してへんやろ?」
女性には聞かせられない発言だ。
間違いなく敵を作る。
彼女の場合、してないというより、する必要もない。
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