[No.387-1]ラーテスカ
No.387-1
登場人物=牽引役(男性)
=相手(女性)
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麻衣(まい)の言葉を聞いて学生時代に爆笑した話を思い出した。
「“!でいなら走”って何なのかな?」
引き金は、その言葉だった。
「それ・・・ギャグのつもりで言ってるんだよな?」
一応、確認した。
恐らく本気だと思うが・・・。
「ギャグ?」
やはり、本気らしい。
それは確かに“!でいなら走”と書いてある。
普通通り、左から読んだ場合ではあるが・・・。
「右から読んで見ろよ」
「右?ちょっと待って!」
慌てて右を向いている。
それもそのはずだ。
なにせ、エスカレータで上がっている最中だからだ。
だから右と言っても、正確には右下・・・ということになる。
「走・ら・な・・・あっ!?」
「・・・だろ?」
答えは簡単だ。
「“走らないで!”なんだぁ~」
「特殊な走り方だと思ってた」
だとしても、駅のそれもエスカレータの壁に、なぜそれを貼る!
思い切り、突っ込みを入れたい気分だ。
(ん?・・・まてよ・・・)
そう言えば、昔に似たような話があったことを思い出した。
「なぁ、“ラーテスカ”って食べ物知ってるか?」
「ラーテスカ・・・?」
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