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ホタル通信 No.134

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.63 傘
実話度:☆☆☆☆☆(0%)
語り手:女性

この話の実話度は限りなくゼロです。話のヒントとなるようなエピソードもありません。でも・・・

シチュエーションとしては、ドラマのワンシーンのようでもあり小説上の現在に回想シーンが挿入されています。
その回想シーンは、前半冒頭の「出逢った瞬間は・・・」から後半の中盤「・・・行き交う人を眺めていた」までになります。

全ての人がそうだとは言えませんが、雨宿りって特にすることもなく、ひたすら雨が止むのを待つばかりですよね?
でも、足止めされていることが、何か特別な休暇を与えられたようでもあり、しばしの雨宿りをちょっと楽しんでいる自分が居ます。
繰り返しになりますが、実話度は限りなくゼロです。でも、ラストシーンは、当時の自分そのものであり、ひとつの決意の表れでもありました

雨を小説の題材にするケースは少なくありません。
自然現象として使うだけでなく、心の状態の例えとして使ったりしています。どしゃぶりの雨であったとしも、止まない雨はありませんからね。
初期の作品に多く見られた“雰囲気重視”の作品というよりもちょっとキザっぽい作品と言えるでしょう。秘書課の女性とプロジェクトチーム・・・狙い過ぎです

“走り出した私に、傘はいらない”
前向きな発言でもあり、涙を隠すためにそうしたのも事実ですが、あくまでも小説の中の話です。でも、そこに現実の私の決意を重ねています。
No134
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