ホタル通信 No.132
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.34 想い出の鍵
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性
この話は初期の作品によく見られた“雰囲気”重視の作品です
小説に書かせて頂いたのは当時だけの心境ではなく、今でも当てはまります。
何らかの想い出から当時の流行歌を思い出すのではなく、流行歌から想い出が蘇る・・・そんな感じでしょうか?
想い出と歌にそれほど特別な関係がなかったとしてもです。
この話しはそんな感覚を小説にしました。初期の作品ですから作り込みは甘いのですが、初々しさはあります。
「歌は想い出の鍵」である。
今でも、テレビやラジオから聞こえてくる懐かしい歌に、忘れかけていた想い出の扉が開けられることがあります。
メロディによって運ばれるのは、当時の懐かしい記憶と甘くせつない青春の日々ってところです。
思えば知らず知らずの内に、鍵穴が作られていたんでしょうね。今でも自分の心に中には、いくつもの鍵穴があるような気がします。
歌によって開けられる扉は違っていて、逆に言えばその扉を開けることができるのは決まった鍵であり、歌である・・・と言えます。
この小説を作ろうと思ったのは、とある歌を耳にしたからです。
そして、その歌で開けられたひとつの扉は、前述した甘くてせつない扉でした。
今思えば、ちょっと照れくさくなるような想い出でも、当時は結構真剣で、それなりに必死だったような気がします。
でも、たまには想い出に浸って見るのも悪くありません。そんな時だってありますよ。
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