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[No.384-1]青空に聞く

No.384-1

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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「怒らないのか?」
「だって、もう終わったことでしょ?」

以前にもこの場所で、こうやって青空を見上げたことがあった。

「まぁな」

その相手は元カノではない。
だからと言って友達でもない。

「こんなに景色が良いんだもん!誰だって来たくなるわよ」

彼女をわざとこの場所に連れてきたわけじゃない。
以前、訪れていたことを完全に忘れていた。
でも、青空を見上げた途端・・・。

「・・・聞いていい?」
「元カノのことか?」
「うん」

一応、彼女の前では元カノとしている。
その方がスッキリするからだ。

「なにが知りたい?顔のタイプ、それとも性格か?」

自分と比べたいのかもしれない。

「そんなんじゃないよ、どうしてここに来たの、元カノと?」
「・・・景色がいいからだよ」

うそじゃない。
目の前の景色がそれを証明している。
けど・・・それは理由のひとつに過ぎない。

「それだけ?」
「あぁ・・・」
「そっか」

短い言葉の反面、何か言いたげな表情だった。

(No.384-2へ続く)

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