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[No.381-2]初恋×初恋

No.381-2

「それはあるわね」

5年生は丁度、心も体も変化しやすい年齢だ。

(でも・・・)

「あなたの場合、1年生じゃない?」
「いくらなんでもまだ“変化”には早いんじゃない?」
「それもそうね」

何か理由はあるはずだ。
自分が女の子ではなく、女性として意識した何かが・・・。

「言っとくけど、変な想像は止めてよね!」
「そっちこそ!」

恋に飢えたふたりだ。
適当な所で想像と言うか妄想は止めたほうが良いだろう。

「もしかして・・・」

あることを思い出した。
幼稚園の頃にはなく、5年生の時にあったもの。
正確には“あった”というより、“居た”と言ったほうが正解だ。

「居た?」
「そう・・・居たの」

その男子を好きな女の子が他にもひとり居た。
彼女の存在を知ってから、猛烈に自分が変わって行った気がする。

「つまり、ライバルってことね?」

今思えば、女の子から女性へ変わった瞬間でもあったのだろう。No381
(No.381完)
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