[No.379-1]中華街
No.379-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
-----------------------------
「うぅ~ん・・・美味しい!」
店を出ると、すぐにそれにパクついた
肉饅頭とでも言えば良いのだろうか?
それが美味しいと評判の店を訪れた。
「そうね!とってもジューシー」
自宅から神戸までは、遠くなく近くもない距離だ。
だからこそ、訪れるまでになかなか踏ん切りが付かなかった。
「ねぇ、落ち着いて食べない?」
「・・・そこなんてどう?」
店の前はちょっとした広場になっている。
「そうね、椅子はふさがってるから」
ふたり位なら、とりあえず座れそうな場所を見つけた。
辛うじて地べたではない程度の階段だった。
「じゃあ、あらためて、いただきぃ・・・・!?」
その瞬間、目があった。
「何よ、こんな所まで!」
「ど、どうしたのよ!?急に」
周辺が混み合っていることが幸いした。
私の雄たけびにも似た叫び声は、友人にしか聞こえなかった。
「ハト・・・」
「はと?」
明らかにモノ欲しそうなハトが、私の顔を凝視している
| 固定リンク | 0
「(016)小説No.376~400」カテゴリの記事
- [No.400-2]あなたと繋がる場所(2012.10.02)
- [No.400-1]あなたと繋がる場所(2012.09.30)
- [No.399-2]幼い恋(2012.09.27)
- [No.399-1]幼い恋(2012.09.26)
- [No.398-2]きゅうりちん(2012.09.25)
コメント