[No.374-2]by せいじゅうろう
No.374-2
必ずとは言いたくないが、仕事にミスはつきものだ。
「どないしたん?元気ないやん」
「あのな、昨・・・いや、なんでもない」
女性・・・それも年下相手に愚痴るのは止めておこう。
男のプライドとしてではなく、少なくとも楽しい話ではないからだ。
(・・・そうだ!こんな時こそ)
「格言にでも頼ってみようかな?」
「菜緒(なお)も随分、見ただろ」
この際、開き直ってクイズっぽくしてしまおう。
「今の俺にピッタリな格言・・・紹介してくれよ」
「なんか、わくわくする展開やん!」
・・・と言ってはいるが、一向に探す気配がない。
「探さないの?」
(もしかして、熟読して覚えてしまったとか!?)
「ちょうど、ぴったしの格言あるよ」
「そ、そうなんだ」
やはり、覚えてしまったらしい。
さすがと言うか、若いと言うか・・・とにかく、羨ましい記憶力だ。
「で、どんなの?」
「このページを見てみ?」
開けたページには、菜緒の手書きで何か書かれていた。
“なやんでも・・・・・” by せいじゅうろうう
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