[No.370-1]一枚の写真
No.370-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
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(あっ!この人・・・)
ある人の写真を引き出しの中で見つけた。
一気に当時の記憶が蘇った。
「ある、ある!写真に見入ってしまうこと」
引き出しの中は整理されていない写真で溢れかえっていた。
もう、何年もそんな状態だ。
でも、今更ながら整理しようと思い、手を付けたら・・・。
「気になる一枚を見つけたんだ」
「元カレ?」
「・・・なんて言えばいいのかな」
手っ取り早く言えば、限りなく“他人”だ。
「他人?何だか、良い展開になってきたじゃない!」
「あのね・・・」
この手の話に目がないと言った表情だ。
「まだ男性とも女性とも言ってないよ?」
「間違いなく、その人は男性よ!違う?」
理由を聞いても、恐らく根拠などないだろう。
ただ、そういうことに関してはめっぽう鼻が利く。
「当たってる・・・」
「で、その人との関係は?」
「だから・・・限りなく他人だって」
うそじゃない、間違いなく他人だ。
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