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[No.368-1]夢の中

No.368-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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「昨日、強く抱きしめられちゃったんだよね・・・」

友人が朝から艶かしい話をしてきた。

「その割にはあまり嬉しそうじゃないけど?」
「そうかな・・・」

私にはここ数年、彼氏が居ない。
だから、ちょっと刺激的なセリフではある。

「いつもなら、もっとテンション高くない?」
「・・・もう、分かってるくせに!」
「やっぱり、そうなんだ・・・」

この場合、想像力と言うべきか、妄想と言うべきか。
いつもごとく、夢の中の出来事らしい。
何となく察しは付いていた。

「夢の中でも、いつもなら・・・」
「それがね、今日は知らない人だったんだ」
「知らない人?」

友人の夢の中には、知り合いがよく登場する。
夢って、だいたいそんなものだ。
潜在意識を含めて、現実とオーバーラップする。

ただ、友人はそれをきっかけに好きになってしまうことが多い。

(No.368-2へ続く)

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