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ホタル通信 No.124

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.48 昨日のセンチメンタル
実話度:☆☆☆☆☆(0%)
語り手:女性

この作品も初期の作風が色濃く出ています。完成度は相変わらずですが、伝えたい想いは現在の作品よりも、強いものがあります。

さて、この作品は話の途中に2回、回想シーンが登場しますが、「過去どんなことがあったのか」を説明しているのではなく、揺れ動く私の気持ちを回想シーンを挟むことによって演出しています。
実話度はゼロでも、話の源流となるそのものがゼロであることは今まで数多くの作品を手掛けてきた中で一度もありません。従って、この話も源流となる事実はありました。

実話度ゼロですから、登場人物や舞台設定等は全て創作です。ただ、なぜ舞台として高台を選択したかは、今となってははっきり覚えていません。
でも、ひとつ言えることは小説を読み直してみると、今でも当時の気持ちが蘇って来ます。そして、その高台にあたかも居るような、そんな錯覚さえも覚えます。

小説の完成度はともかく、小説の作り方が独特なのが「冬のホタル」の特徴でもあります。
話の展開は登場人物が決める・・・今でもその方法ですが作風は少しずつ変化しています。
初期の作品は、「抽象的な話」が多かったように思えます。
ある意味、小説っぽいと言えるのですが、作り込み過ぎると本来の持ち味を生かせません

具体的ではない話ほど、実は現実味が強いのですが、一般受けはしない・・・これが冬のホタルの持ち味なんですよ。
No124
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