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[No.363-1]イルカに乗った・・・

No.363-1   [No.07-1]せいじゅうろう

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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気付けば身の回りは、せいじゅうろうで溢れている。

「どんなのが売ってるやろか~」

菜緒(なお)と遠出することになった。
・・・とは言え、日帰りできる距離だ。
それにそこには何度も行ったことがある。

「どんなのって・・・なにが?」
「せいじゅうろうに決まってるやん!」

正確に言えば・・・・。
俺と菜緒のケータイにぶら下がっているのが、せいじゅうろうだ。
ある時、菜緒がリラックマを、こう命名した。
だから本来は、これ以外のリラックマをせいじゅうろうとは呼べない。
まぁ・・・そんなに真剣に考える内容ではないが・・・。

「ご当地キティちゃんとかあるやろ?」
「なんだ、ご当地もののことか」

今に始まったことではない。
つい最近では、大きなエビフライを持ったせいじゅうろうを買った。

「水族館だから・・・」
「魚のかぶりものしてるやつとか!?」
「あはは!ありそうだな」

実際、様々なかぶりものに挑戦している。

「・・・プッ!挑戦してるやて」
「笑うなよ」

いつの間にか、せいじゅうろうに敬意を表している自分が居る。
随分、彼と彼らには助けられたからだ。

「とにかく、楽しみや!」

一路、水族館を目指した。
菜緒と俺・・・そして後部座席に座る、せいじゅうろう達と共に。

(No.363-2へ続く)

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