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[No.354-2]わらしべ長者

No.354-2

読み方はすぐに解決できた。
ただ、せっかくなので他の地名もぼんやり眺めていた。
その時・・・。

「卒業した学校が目に入った?」

確かに実家の近くの高校が目に入った。
でも、卒業した学校ではない。

「卒業した学校じゃないんだけど・・・」
「思い出したんだ・・・卒業した学校を?」

だから、当初は卒業した学校を探す目的はなかった。
あくまでも、つながりの中で、そこにたどり着いた感じだ。

「うん、それで検索してみたら」
「・・・あったんだ、ホームページが」

そこには懐かしさと、随分と変わってしまった部分が共存していた。

「それで、結構夢中になって色々クリックしてたら・・・」
「あれ?なんでホームページ見てるんだっけ?」
「そう、当りぃ!」

あのニュースがなければホームページを見ることもなかっただろう。
事実、今の今まで見ようとも探そうともしていなかった。

「現代版、“わらしべ長者”って感じね!」
「わらしべ長者?意味が全然違うよ」
「“つながり”とか“つながる”という面では同じだと思うけど・・・」
「それが・・・ね」

わらしべ長者の意味は知っているつもりだ。
だから、あえてこんな表現をした。

「実は続きがあるんだ、この話に」

(No.354完)

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