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[No.346-1]パッセージ

No.346-1 パッセージ 工藤静香 歌詞情報

登場人物
=牽引役(女性)=相手(男性)
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出逢いのきっかけは、笑ってしまうほどだった。

「なっ!そう思うだろ?」

(えっ!い、痛っ!)

誰かに左の肩を思い切り叩かれた。

「ちょ、ちょっと!」

反射的に叩かれた方に顔を向ける。
ひとりの男性がもうひとりの男性としゃべっている最中だった。
友人同士だろうか・・・。

(そんなことより!!)

人の肩を叩いておいて、一向にこちらを気にする気配がない。
相変わらず顔は向こうを向いたままだ。

「・・・」
「えっ!?」

声を出した理由はふたつある。
ひとつは私ではない誰かの名前を呼んだこと。
そして、呼びながらその男性が私の左手を握ってきたからだ。

「ところでさぁ・・・」

そう言うとようやく顔を私の方に向けた。
それと同時に・・・。

「・・・?わぁー!ごめん」

肩を叩かれてから、ほんの数秒間の出来事だった。

(No.346-2へ続く)

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