[No.341-1]ニッコリが一番
No.341-1 [No.07-1]せいじゅうろう
登場人物=牽引役(男性)
=相手(女性)
-----------------------------
最近、以前にも増して仕事が忙しくなってきた。
そのせいだろうか・・・。
「あぁー!なんかイライラする」
自分でも言うのもなんだが、珍しく落ち着かない。
神経がピリピリしているというか・・・。
「どないしたん?珍しいやん」
いつもなら逆の立場だろう。
俺の方が、菜緒(なお)をなだめたりすることが圧倒的に多い。
「最近、忙しくて」
だったら、何だよ!と聞いてる方は思ってしまうだろう。
それに大抵、仕事は忙しいものだ。
それがどうしたと言うのか・・・情けないほど自覚している。
「たいへんやね~」
「へっ?」
いつもなら冗談とは言え、突っ込みのひとつでも入ってくる。
それが拍子抜けするほど、やさしい言葉だった。
「そ、そうなんや・・・大変やねん」
思わず、使い慣れていない関西弁で返してしまった。
「それに大変さが、顔に出てるやん」
「・・・どんな顔!?」
菜緒があえて変顔を俺に突き出してきた。
| 固定リンク | 0
「(S01)せいじゅうろう」カテゴリの記事
- [No.959-2]奇妙な踊り(2020.01.19)
- [No.959-1]奇妙な踊り(2020.01.18)
- [No.952-2]光になりたい(2019.12.10)
- [No.952-1]光になりたい(2019.12.08)
- [No.926-2]黄色のラケット(2019.08.08)
「(014)小説No.326~350」カテゴリの記事
- [No.350-2]どしゃぶりの雨の中で(2012.03.24)
- [No.350-1]どしゃぶりの雨の中で(2012.03.23)
- [No.349-2]眼鏡で背伸び(2012.03.20)
- [No.349-1]眼鏡で背伸び(2012.03.18)
- [No.348-2]女友達(2012.03.16)
コメント