ホタル通信 No.108
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.163 未来が見えたなら
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:女性
ストレートな表現を避け、含みを持たせた表現が多い話に仕上げています。
タイトルでもある“未来”は、テーマとしては比較的創作しやすいものです。ただ、この話は未来というキーワードを使ったにもかかわらず、悪く言えばショボイ感じがしませんか?
小説の完成度が低いのも、その原因のひとつなのでしょうが、一番の理由は実話度が影響しているからです。
登場人物、飲み会の設定は事実ではありませんが、主軸となる“待つ”に関して繰り広げられる話は、ほぼ事実です。
従って、現実の話に対して、こんなタイトルを付けてしまったので、少しショボク見えるのかもしれません。
それでは内容について触れて行きますね。
まず、前半終了間際のセリフ「1年待てるのに、1日は待てない」・・・どんな意味を含ませているのか、分かりますか?
後半にその答えとなるような展開が待っています。
「1日は待てない」を言い換えると「付き合っている時には1日だって待てなかった」になります。
また「1年待てるのに」ですが、彼と別れメールのやり取りが無くなってから1年が経過したことは、結果的に1年待てたことに等しい・・・という意味を含ませています。
状況はどうであれ、1年間待つことができたのなら、1日なんて容易なはず・・・というのが、亜美の考えです。
だからこそ「もし未来が見えたのなら・・・こうなることが分かっていたなら・・・待てるはずなのに」と後悔の念が押し寄せてきた話になっています
ただ、これだと少し悲しい話で終ってしまうために、ラストにコミカルなオチを付けてみました。
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