[No.335-1]天からの贈り物
No.335-1
登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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「・・・尋常じゃない話ね」
葉月(はづき)が急に口を挟んできた。
「あっ、あぁ・・・だろ?」
僕たちの会話が盛り上がっていたからだろうか。
どこからともなく急に首を突っ込んできた。
「何度も裏切られたし」
「それはひどいね・・・」
まるで僕の動きを監視しているかのようだった。
なぜなら、僕の動きの逆を仕掛けてくるからだ。
「だから無駄骨に終る」
せっかく用意したのに使われない。
逆に用意しなかった時は、ひどい目にあった。
「・・・どうなったの?」
「そりゃ、惨めなもんさ」
それを楽しむかのように、どこかで見ているのかもしれない。
そんな話で盛り上がっていたところだった。
「確かに、情報社会だからね」
「情報社会?」
「だってそうじゃない!今の時代・・・」
葉月がネットワークやら情報流出やら、真剣に語り始めた。
・・・やはり、勘違いしている。
「あはは!やっぱり最初から話した方がいいみたいだな」
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