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[No.326-1]心の穴

No.326-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(男性)
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「まだ、残してるの?」
「いいだろ、別に」

元カノから貰ったプレゼントを今も大事にしている。

「・・・そうだけど」

私は彼にとって特別な存在ではない。
ただ、いずれそんな関係になりたいとは願っている。

「だったら、いいだろ?」

言えた義理じゃないことは分かっている、だけど・・・。
過去に固執する彼を見てると黙っていられない。
でも、単純に文句を言いたいのではない。

(彼女じゃなくて、私を見て!)

何度も言いかけて、口を閉ざした。

「もう、忘れたら・・・」
「無理だよ」
「どうして?」
「心に空いた穴は、彼女でなきゃ埋められない」

遠回しに“忘れられない”と言われている。

「心の穴は、彼女の形をしてるからな」

埋めると言うより、穴をふさぐ・・・と、いうことだろう。
だから、彼女でなきゃだめなんだ。
他の人では、穴を完全にふさぎきれない。

「だったら、その穴は永遠に埋まらないよ」
「だから、さっきからそう言っているつもりだけど?」

交わることがない、まさに平行線の話が続いた。

(No.326-2へ続く)

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