[No.324-2]二度目の別れ
No.324-2
これではメールの返しようがなかった。
「話は変わるけどさっき、一度目・・・って言ってたよね?」
「うん・・・」
数ヵ月後、彼から連絡が届いた。
完全に終った恋だと思っていたのに・・・。
だから、その喜びは半端なく嬉しいものになった。
「ふ~ん、復縁のいきさつは置いておくとして・・・」
「一度目って言うぐらいだから・・・」
「そうよ、やっぱり、ダメになった」
復縁してから数ヵ月後に、再び私たちは別れた。
やはり、最初の火種は最後まで消えることはなかったらしい。
どこかギクシャクした関係がその証拠だった。
それなりに・・・予感もあった。
「ただ・・・」
都合が良すぎる考えだが、別れたと言うべきかは悩みどころだ。
「どうして?」
「二度目はね、別れの言葉は無かったの」
それこそ「また明日!」のようなメールを最後に連絡が途絶えた。
「・・・で今に至る?」
それ以上、彼を追いかけようとは思わなかった。
逆に、別れてスッキリしたようにさえ感じた。
「でもね・・・今でもどこかで期待している自分が居る」
(No.324完)
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