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ホタル通信 No.092

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.177 時の引換券 
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:女性

登場人物は、話の牽引役である女性がひとりだけなのですがラジオのパーソナリティも、登場人物のひとりとして存在させています。

小説では「ラジオを付けた瞬間には何の話か分かっていない」状態ですが、実際は最初から“夜行列車にまつわる思い出”というお題を聞いていました。
雰囲気的に単語の羅列が“連想ゲーム”っぽく聞こえたためやや謎解き風の出だしに仕上げました。

話の構成としては前半がラジオ、後半が列車にまつわる想い出という構成です。また実話度が示す通り、どちらもほぼ実話です。
小説を書くきっかけは、ラジオで“あかつき”という名前を聞き、当時のことを想い出した・・・という順番です。当時の想い出話をしたいがために、ラジオをくっつけた訳ではありません。
従って、ラジオで“あかつき”という名を耳にしなければ、恐らく小説を書くことはなかったでしょう

『  』の部分は、ラジオのパーソナリティのセリフです。
多少、ラストに向けて脚色はしていますが、話の流れとしてはこのような展開でした。
小説の通り、現在ではカシオペアや北斗星に代表される寝台特急は、それこそセレブな雰囲気さえ漂う列車で、豪華というより、“大人な余裕”を感じさせます。
ただ、子供の頃はそれを楽しむことができず、長時間の列車の旅はちょっとしんどいものがありましたね。

最後に、長崎は祖父母が住んでいたこともあり、今でもとても好きな場所です。
随分と足は遠のいてしまいましたが、蝉の鳴く頃、祖父母に逢いに行きたい・・・そんな想いで、今、ホタル通信を書いています。
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