[No.302-1]早すぎたメール
No.302-1
登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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のちに運命を変えることになる一通のメールが届いた。
『ショッピングモールに行きたいんやけど』
彩(あや)からメールが届いた。
(珍しいな・・・)
メールが届いたことではない。
彩から誘われることがほとんどないからだ。
『いいけど、いつ?』
『今からだよ』
(今?・・・これまた急だな)
『わかった、じゃあ今から行くよ』
場所はカーナビが教えてくれる。
とにかく、待たせないように急いで車のハンドルを握った。
走り出して、数分も経過していない時だった。
今度は彩から電話が入った。
「・・・今、走り出したから、30分後ぐらいには・・・えっ!?」
一瞬、耳を疑うことを言われた。
「ごめんね、来なくていいから」
すぐには意味を理解できなかった。
「ちょ・・・どういう意味?」
「あのね、別・・・」
僕の問い掛けに対する彩の答えに、動揺を隠せなかった。
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