[No.301-1]進化論
No.301-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
-----------------------------
「私は運命に導かれているの!」
ドラマでも小説のセリフでもない。
目の前の友人から発せられたセリフだ。
「アルコール、入ってないよね?」
「失礼ね!まだ昼間よ」
失礼も何も、そうでなきゃ、私なら恥ずかしくて言えない。
「はい、はい・・・で、運命がどうしたって?」
「よくぞ聞いてくれました!」
(別に好きで聞いてるわけじゃないよ・・・)
世の中には、掃いて捨てるほど男性が居る。
だからと言って理想とする男性と、そうめぐり合うことはない。
でも、友人は何度も出逢っているという・・・。
「こんなの、運命以外の何ものでもないと思わない?」
「思わなくはないけど・・・」
どこかしっくりこない所がある。
とは言え、友人の話に矛盾などを感じているからではない。
「・・・けど、なにさ?」
しっくり来ないのは、友人の話に否定的ではないからだ。
むしろ、肯定的だからこそ、しっくりこない。
「わたしも・・・そうよ」
「えっ!・・・どういうこと?」
友人だけでなく、私も運命的な出逢いを繰り返している。
| 固定リンク | 0
「(013)小説No.301~325」カテゴリの記事
- [No.325-2]似てるけど似てない(2011.12.20)
- [No.325-1]似てるけど似てない(2011.12.18)
- [No.324-2]二度目の別れ(2011.12.17)
- [No.324-1]二度目の別れ(2011.12.16)
- [No.323-2]隣人(2011.12.13)
コメント