[No.294-1]白い時
No.294-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(女性)
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「“白”って、不思議な色よね」
「白より夕菜(ゆうな)の方が、もっと不思議よ」
「え~!どんなところが!?」
つい「そんなところ」と答えたくもなる。
それに、はっきり言ってしまえば、うっとうしい・・・。
「・・・で、今日は何なの?白がどうしたって?」
多少、キレ気味に反応してしまう。
「白ってどんなイメージかな~?と、思って」
夕菜ワールド全開・・・そんなオーラが漂っている。
「もちろん、良いイメージよ!だって・・・」
純白を基調とする、汚れなき高潔な色だと思う。
それからイメージされるのは、もちろん花嫁だ。
「それに白紙に戻したり・・・」
「新たにスタートを切ったり・・・原点に帰る色なのかも知れないね」
「ふ~ん」
(・・・い、いけない!)
うっとうしく感じる割には気付けば、ひとりで盛り上がってしまう。
そんなことが度々起きる。
「・・・だから!ほら、とにかく、悪いイメージじゃないわ」
考えがまとまらず、一瞬頭の中が・・・。
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