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ホタル通信 No.088

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.151 ケース・バイ・ケース
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性

小説のシチュエーション的には、ひとつも事実が含まれていない作品です。

この小説のきっかけは、タイトルである“ケース・バイ・ケース”という言葉に“ある想い”があったからです。
この言葉は私生活よりも仕事上で、よく使われる言葉だと感じていました。それに小説の通り、“聞こえが悪い”言葉ではなく、むしろ、柔軟に対応すること・・・そんな積極性さえも感じられます。

ところが、ある瞬間・・・その瞬間の“具体的な答え”がないのも事実でしょう。今は答えがないから、そうなった時に、もっとも確からしい答えを選択すること・・・それがケース・バイ・ケースであったとしても、その瞬間が来るまで何も解決しません。
もしかしたら、答えを出すことを恐れ、逃げてるんじゃないのかと思うことも少なくありません。
そんな“想い”から、この言葉を使った小説を作ろうと考えました。

さて小説の内容ですが、設定は複雑ではありませんから、割と素直に読める仕上がりになっています。
ケース・バイ・ケースという言葉を、彼も私も都合よく使っていたために、結局、旅立ちの日まで何の結論も出なかった・・・という展開が最後の最後まで続きます。

後半、最後の5行の展開・・・分かりますか
恥ずかしながら、自分で読み返しても、すぐには意味が分かりませんでした。
彼は本来乗るべき列車には乗らず、その場の状況に応じた行動を取りました。
「いいんだ・・・こんな時こそ、使わなきゃいけないんだ」
・・・と、この後、彼はケース・バイ・ケースと言う言葉を口にします。
そしてこれを最後に彼がこの言葉を二度と使うことはなかった・・・が最後の5行の真相です。
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