[No.292-1]決意の花火
No.292-1
登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
-----------------------------
最初で最後のチャンスのような気がした。
「・・・どうする?」
「バレないように荷物まとめとく」
今までも似たようなシチュエーションはあった。
でも、ここまで具体的に話が進んだことはなかった。
「大丈夫か?」
「うん、上手くやる」
まるでドラマのような展開が現実に起きている。
今夜・・・明日、明後日になるのだろうか?
有美(ゆみ)が家を飛び出そうとしている。
「彼とは、もう一緒に居たくない」
もともと好きで一緒に暮らしているのとはわけが違う。
そこには仕方なく・・・という言葉が似合っている。
「じゃあ、怪しまれると悪いから」
頻繁なメールは危険だ。
そこから感づかれることだってある。
「しばらくメールはやめておくよ」
「うん、わかった」
「じゃあ、落ち着いたらメールして」
次に彼女から届くメールは新天地からだろう。
その時は・・・そう思っていた。
| 固定リンク | 0
「(012)小説No.276~300」カテゴリの記事
- [No.300-2]天空のホタル(2011.09.24)
- [No.300-1]天空のホタル(2011.09.22)
- [No.299-2]スクラッチ&ビルド(2011.09.20)
- [No.299-1]スクラッチ&ビルド(2011.09.18)
- [No.298-2]調整力(2011.09.16)
コメント