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[No.279-1]うちの子

No.279-1

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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『いっしょに育てようよ!』

帰り道、響子(きょうこ)からメールが来た。
響子とはさっきまで一緒だった。
話の発端は覚えていない。
それでも、どの辺りから、そうなったかは記憶にある。

「案外、多いんだね」

ネギは根元さえ残っていれば、また生えてくる。
響子曰く、ねぎは買うものではないらしい。

「みんな、やってると思うよ」
「まぁ、いつままでも生え続けるとは思わないけど」

詳しくは知らないが、それはあるだろう。
そうでもなければ、ネギが売れない。

「あっ!そうそう、キュウリも育て始めたのよ」
「家庭菜園?」
「うん!ベランダだけどね」

特別、家庭菜園に興味があるわけではない。
けど・・・良い意味で胸騒ぎがする。
大袈裟だけど、何かに目覚めたというか・・・。

「憧れはあるけどなぁ・・・」
「でしょぉ~」

この時は、これ以上先に話は進まなかった。

(No.279-2へ続く)

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