[No.267-1]ゆれて湘南
No.267-1
登場人物=牽引役(男性)
=相手(女性)
-------------------------------
最近、あるTVコマーシャルを見た。
それが、始まりだったように思う。
「名前は知ってるけど・・・」
「僕も始めはそんな程度だったよ」
その女性は、80年代を彩ったアイドルの一人だ。
いわゆる花の82年組アイドルだったらしい。
「・・・の割には詳しくない?」
「知らなかったから、逆に調べたんだよ」
「・・・」
「何だよ・・・」
無言でも言いたいことが顔に書いてある。
「どんな人か知りたかったんだよ、だから・・・」
「そう、ムキにならなくてもいいわよ」
愛美(まなみ)よりも倍近い年齢差がある。
それでも、ヤキモチを焼くとでも言うのであろうか?
これだから女性は・・・難しい。
「年齢のこと、考えていたでしょ?」
僕の考えていることは見透かされていたようだ。
「ねぇ、それより何で今更?」
「実は・・・」
そのアイドルを見て改めて思った。
以前、好きだった人に似ている・・・と。
「元カノ?」
「そうじゃないけど・・・」
一言では言えない関係だったのは事実だ。
| 固定リンク | 0
「(011)小説No.251~275」カテゴリの記事
- [No.275-2]何が見えるの?(2011.06.22)
- [No.275-1]何が見えるの?(2011.06.19)
- [No.274-2]気になる写真(2011.06.17)
- [No.274-1]気になる写真(2011.06.16)
- [No.273-2]傘の中(2011.06.14)
コメント