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[No.256-2]どじょうがこいに

No.256-2

「・・・じゃぁ・・・ね・・・母性本能!」

沈黙に堪らず、友人が口火を切った。
ただ、いつの間にか私は“母親”になってしまっている。

「そこまでは・・・気が早いんじゃない?」
「けど、もう表現のしようがない」

ふたり共、ボギャブラリが少ないだけなんだろうか。
それとも・・・・。

「これだけは言えるわね!」
「何がよ?」
「お互い恋愛経験は少ないってこと!」
「な、な・・・」

反論したい気持ちをグッとおさえた。
これが“私だけ”なら、もっと噛み付いていただろう。

「ねぇ、提案があるんだけど」
「ついでだから“魚”で考えてみない?」

ついで、という言葉が引っ掛かかるが、一応提案に乗ることにした。

「どじょうが鯉に、鯉が鮎に、鮎が・・・鮎が・・・」

友人が念仏のように唱え始めた。

「・・・あったぁ!」

友人が何か閃いたようだった。

「鮎が幻の魚の“イトウ”に・・・はどう?」
「愛(いと)おしい・・・か・・・うん、そんな気持ちかもしれない」

(No.256完)

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