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[No.256-1]どじょうがこいに

No.256-1

登場人物
=牽引役(女性)=相手(女性)
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どじょうが鯉(こい)になり、やがて鮎(あゆ)になる。
気持ちの移り変わりを比喩したものだ。

「・・・聞いたことがある」
「同情が恋に、やがて愛に変わる・・・だったよね?」

誰が言い出したのか、どこで聞いたのか分からない。
ただ、なぜか知っている。

「座布団一枚!って感じよね」
「まぁ・・・確かに上手いけど」

例え話としては、上手くまとまっているだろう。
魚のグレードも気持ちに応じて上がっているとも言える。

「それより、聞いて欲しいことがあるんじゃない?」
「う、うん・・・」

こんな話をすれば、鈍感な友人も気付くはずだと考えた。

「・・・で、どじょうが鯉に?それとも鯉が鮎に?」

あえて魚の話で聞いてきた。
聞いて欲しいのはやまやまだが、ややこしくなりそうでもある。

「それが・・・ね、どれとも違うの」

確かに最初は同情だった。
それがやがて恋になり愛になって、それから・・・。
そう・・・その先の気持ちが芽生えてきた。

「その気持ちがわからなくて・・・」
「でも・・・私に聞かないでよ」

しばらく、沈黙が続いた。

(No.256-2へ続く)

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