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[No.255-2]個性

No.255-2

「ちょっと、汚いよ・・・」

慌てて彼に声を掛けた。
好き嫌いと衛生面は違うからだ。

「俺は気にならないけど?」
「私は気になるの!」

余りこだわると猫に限らず動物嫌いと思われかねない。
でも、それとこれとは話が違う。

「そんな顔でにらむなって・・・ちゃんと手を洗うから」

(・・・ほら・・・服とかにも毛玉が・・・)

つい、言ってしまいたくなる。

「じゃあ、またな」

私を気遣ってか、早々にその場を立ち去った。

「なぁ、そんなにたいしたことじゃないだろ?」

ようやくドライブが再開しても何となく、気が晴れない。

「・・・好きならペットショップに行けばいいじゃない・・・」
「あの猫が汚かったからか?」

それには答えなかった。

「・・・個性って知ってるか?」
「もちろん、知ってるわよ」
「あの猫は、あれが個性なんだ・・・大袈裟だけど」

私をジッと見る。

「人ってね・・・案外、そんな所に惹かれるものだよ」

(No.255完)

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