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[No.254-2]できる男

No.254-2

「ふ~ん、まぁ・・・そんなこともあるんじゃない?」

貴代美(きよみ)が一応の同意を見せた。

「当時、若かったし・・・それに」
「それに?」
「どうしていいか、分からなかった」

当時、好きになった女性がいた。
一応、友達以上の関係はあった。

「でもな・・・彼女の気持ちがつかめなくて」

微妙な関係にその内、不安や焦りを感じ始めた。
そんな時、偶然そのサイトを見つけた。

「相手がしびれを切らしてもう一度メールが来たら・・・」
「・・・あなたの勝ち!みたいなことね」

貴代美の言う通りだった。
好きな人のことなら四六時中、考えている。
だから、メールの返事を待ち侘びている・・・と。

「それで・・・試したの?」
「・・・だから、今、貴代美と付き合ってるだろ?」

今思えば、返事を返さなかったのが別れた原因ではない。
言うなれば、その引き金を引いたようなものだった。

「僕に“できる男”は無理みたいだよ」
「そうみたいね」

言葉とは裏腹に、やけに貴代美の表情がやさしい。

「でも、“できる男”が“モテる男”って書いてなかったでしょ?」

(No.254完)

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