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[No.252-1]ひざのぬくもり

No.252-1

登場人物
=牽引役(男性)=相手(女性)
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「あっ!」
「あれ?ごめん、ごめん」

今回で何回目だろうか、こんなことが起こるのは・・・。

「こら!あっちに行ってなさい」

いくら飼い猫とは言え、犬ほど忠誠心はないだろう。
眞理子(まりこ)の命令も耳に入っていないようだった。

「い、いいよ・・・慣れてるから」
「あら、そう?」

男座りと言えばいいのだろうか。
足を崩して座っていると、そのくぼみに猫が入ってくる。
それも、上手に僕の足を避けて・・・。
だから、案外、気付くのが遅れる。

「好かれている証拠じゃない!」

確かに嫌われるよりはマシだ。

「うちの猫、他人には結構厳しいのよ」
「で、でもな・・・」
「不服?」

動物に好かれることは決してマイナスではない。
女性受けもいいはずだ。

「ほどほどじゃないと、逆にいい人ぶってる・・・って思われる」
「贅沢ね~」

出来れば動物ではなく、女性に好かれたいのが本音だ。

(No.252-2へ続く)

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