[No.251-1]恐怖の日曜日
No.251-1
登場人物=牽引役(女性)
=相手(男性)
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「どうして?」と言われても、納得させられる説明は無理だ。
世の中、そんなこともあると片付けて欲しい。
「恐怖の日曜日?」
彼がキョトンとした顔をする。
「夏に向けて最新のホラー映画か?」
予想していた通りの反応だった。
彼じゃなくても、そのあたりの答えが返ってくるだろう。
「私の日曜日の話なんだけど・・・」
子供の頃、ある感覚を持った。
なぜ、今更そんなことを話すのか、自分でもよく分からない。
「感覚・・・?」
「うん・・・感覚という言葉もシックリ来ないんだけど」
多分、小学1、2年生の頃だったと思う・・・。
風邪か何かの病気で数日寝込んだことがあった。
薄暗い室内・・・。
閉め切ったカーテンの隙間から、外の明かりが漏れていた。
「・・・全然、ホラーっぽくないけど?」
「だから・・・誰もホラーだって言ってない!」
その時、室内に違和感を感じた。
今ならそれが、まどろみだと分かる。
起きているような寝ているような・・・変な感覚だった。
「話はそれるけど、日曜日とはどんな関係が?」
それるどころか、それが話の要だ。
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